7.17.2008

10年越しの巡り合わせ。


 山本省先生による『芸術作品と環境』は今日で14回目となり、最後の講義にふさわしく、先生自らが訳されたジャン・ジオノ著『喜びは永遠に残る』の解説で締めくくった。ジオノはシューベルトやモネ同様に、身近な生活の周辺、とくに森林や植物を題材するフランスを代表する作家だ。『喜びは永遠に残る』では主人公のボビが惰性的に生活している人々の心の中に喜びの種を蒔く、まさに樹木の葉叢のような心を持つ必要性を話のなかで説いている。
 ところで、実はジオノに僕は不思議な関わりがある。いまから10年程前、旭川の常盤公園を自転車で通り過ぎようとしたとき野外上映していた映画がジャン・ジオノの『木を植えた男』だったことから、森林と芸術の素晴らしい組み合わせにすごく感化されたものだが、時を経て『木を植えた男』の翻訳者でありジオノの研究者、山本先生の講義を聴いているこの偶然はなんなのだろうか・・・。この出会いによって、また新しい何かを発見できた気がする。ぜひとも今後の創作活動に活かしてゆきたいと思った。

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