5.30.2008

完成

蔵王の山奥で建設した浴室が、つい先日、完成したようです。
450年間前に建てられた浴室の再建は、古代遺跡を
現代に蘇らせるような気分でしたね。
構造はとてもシンプルです。しかし、この梁だけに
大工2人で3ヶ月以上かけています。
材料は抗菌性のある、青森ヒバ、土台は栗、
栗にはさらに漆を吹いています。

木は狂うもの。梁も柱もそうです。
柱と柱をつなぐ壁自体も、実は平面ではありません。
ひとつひとつの材料に個性があり、それを活かして
ゆくのが人間の役目なのです。決して機械には真似できる
ものではありません。

伝統工法は日本独自の素晴らしい技術です。
僕もその血を引き継ぐ人間のひとりとして、
身につけた技をしっかりと次世代に継承して
ゆきたいと思います。
遠いのですが、もし東北へ出向く機会が
あれば、立ち寄って頂けたら幸いです。

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